「設計監理」他社、ハウスメーカーとの違い。
建築設計事務所とハウスメーカーの大きな違いの一つに家づくりの進め方があります。設計事務所がその土地や風土、施主の要望に合せてヒューマンスケールから取り組むのに対し、ハウスメーカーはCMなどの広告活動によって大量に集客し、その大きな資金力を背景に合理的な家づくりを行う傾向にあります。
自由設計、お客様目線とは言うものの、ハウスメーカーでは構造材などの規格が統一されますし、自社の工場で施工をシステム化し大量生産することによって工期短縮とコストダウンを図っています。また、営業や設計プランナー、施工管理を行う人間はそれぞれ別な部署が行う分業制です。
つまり、お客様ごとの細やかな要望に応える体制にはそもそもなっていないのです。
合理性を追求する家づくりを否定するつもりもございませんし、ハウスメーカーが丁寧に家づくりを行っていないとは言いませんが、設計事務所とハウスメーカーでは設計と施工にかけられる手間が圧倒的に違うのです。
さて、みなさんにお聞きしますが、トータルな金額にそれほど差が無いとすれば、一生に一度と言われる家づくり、あなたはどちらの家に住みたいと思うでしょうか?
工事中の変更と追加
工事が着工し、設計図通り工事が進んでいるかをチェックしていくのが「設計監理」ですが、横山彰人建築設計事務所には、工事と変更にも特色がございます。
お客様にとって、この設計監理がどのように進んでいくのか、その間、どんなことをしたらいいのか、いまいち分りにくいのがこの設計監理でもあります。
この設計監理は、建築会社と技術的なプロどうしの打合せも多いのですが、どうしてもお客様に来ていただいて確認や工事の状況を見てもらわなければならないことも多くあります。
建築家にとっても、工事の職人さんにとっても、出来るかぎり多く何回でも工事現場に足を運んで欲しいと思っています。職人さんにとっても自分たちの仕事を見てもらうことは嬉しいことですし、自然に力も入ります。
また、少しずつ自分の家が形となって出来ていくことを見ることは、幸せなひとときを実感できる時でもあります。
私の事務所では、大変ではあっても空間が出来て、お客様が空間を実感できる段階で素材やサンプルを現場に持ち込み、一緒に考えます。 しかしながら、設計が完了するまではうまくいっていたのに、工事が始まってから思い違いや、納得がいかないところが出てきたりするのも、この「設計監理」の段階なのです。
設計図通り工事が行なわれているかどうかチェックするのは、どんな設計事務所でも同じですが、その内容は実にバラバラというか様々なのです。
この「設計監理」において、私たちは一般の設計事務所にはない特色をもっています。
私たちの「設計監理」の特色と違いを見ていただきたいと思います。
設計監理特色(ハウスメーカー他社との違い)
工事中の設計
変更急な変更でもすばやく対応
他社の場合一度設計段階で決めてしまうと、工事中の変更は難しくなります。理由は変更の内容にもよりますが設計料の追加金額や工期の遅れにもつながり、また確認申請の変更になってしまう。
当社の場合設計変更が出てきた場合には、お客様と一緒に前向に対応します。工事中の設計変更は、お客様が変更をしたい理由があるからで一緒に考え、設計変更の労力はおしみません。また、一度決めた設計料は基本的には変わりません。ただし大幅な変更や追加工事により設計監理の作業量が増えた場合は、話し合いのうえ別途料金をいただきます。
工事中の追加・変更
大幅な変更がないかぎり、予算内で対応
他社の場合工事中の追加・変更は、全て追加費用が発生します。少しの変更でも追加・変更には全て経費が加算されますので、かなり割高なものになってしまいます。
当社の場合設計図面という平面的な図面で納得していても、目に見える形で家が出来上がっていくと、今まで見えてこなかった所が見えてきますので、変更はむしろ自然だと思っています。見積金額内で、変更に対応出来るよう、配慮と工夫をしています。
お客様による支給品
利用ネットで直接の支給品、現在使っているものでも可能
他社の場合支給品は管理の問題や収益の問題が出てくるので、支給品利用を嫌がるところが多い。
当社の場合お客様が「インターネットで求めた機器」「現在使っている機器」を利用も可能です。
お客様が工事に参加するDIY
思い出を刻みコストが若干下るDIYは大歓迎
DIYは工事費が下るばかりではありません。家族が一緒に、珪藻土塗りやペンキ塗りを一部屋でも力を合わせて行なうことはいい思い出になり、家への愛着も深くなるでしょう。特に子どもにとってはいつまでも心に残り、大切な記憶になります。
他社の場合DIYは工事が遅れる。
職人が嫌がる
仕上がりの責任がもてない
めんどくさいなどの理由で嫌がるところが多い。
当社の場合今までの事例 ・リビングの壁 珪藻土コテ塗り、・子供室 壁・天井 塗装およびマジックコートコテ塗り、・外壁の一部 タイル貼り、などです。
工事中のダブルチェック
※この部分が他と大きな違いです。
工事中のダブルチェックとは?
「ダブルチェック」とは設計段階で決めた工事契約をした項目、窓の開口部、内装材(床・壁・天井)、照明器具などを工事中に一度白紙にもどして、お客様と見直し再検討することです。工事中、設計事務所にしても、建築会社にしても一番気をつかうのは工期の遅れです。工期が遅れれば違約金の対象になりますし、遅れた分だけ会社の経費もかかってきます。
従って他社の場合工期が遅れる要素、設計変更は嫌がりますし、「ダブルチェック」にしてもほとんど行なわれていません。
それは「ダブルチェック」をして見直したら必ずといっていいほど変更が出てくるからです。
当社の場合設計段階で家族が一生懸命考えて決めても工事が着工し、家が立体的な形になってくる段階では、初めての家造りですし、その間の時間の流れもありますから、変更があるのも当然だと私は思います。平面的な設計図や、いくら模型やCGを使って検討しても、出来上がりつつある三次元の空間を実体験することは天と地ほどの違いがあります。
その当然なことをやらないのは、お客様の側に立っていないことを意味します。工期が遅れるとか追加金額が出ることを理由に変更を極力出さないようにしているのが一般的な現状なのです。
工事の進行中に、軌道修正ができるというだけで、お客様は気が楽になるのではないでしょうか。
開口部(窓の高さ、巾、位置、開き勝手)のダブルチェック
他社の場合
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・一般的には工事着工と同時にメーカーに発注します。
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当社の場合
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・メーカーへの発注は、上棟(棟上)が終わった直後
お客様と一緒に全ての窓をチェックした後に発注します。
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他社の場合
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・発注後の変更は室内の木枠を含め全て追加変更金額が発生します。
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当社の場合
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・追加変更金額はなるべくで出ないようお客様の優先順位に配慮しています。
・窓から見える風景や近隣の家の窓との兼ね合い等チェック。
・たとえば実際に始めて二階に上ってみると、イメージ も違ってきます。新しく窓が欲しくなったりする場合もあり、そんな場でも打合せしながら対応していきます。
・変更に際しては建築会社との協力体制をとって工期の調整をしっかりと行います。
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内装材(床、壁、天井の仕上)とカラースキムのダブルチェック
他社の場合
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・床、壁、天井の仕上げが変ると面積が大きいだけに金額、工期、職人の手配など全てに影響が出てくるので変更はまず出来ません。
変更の場合は経費を含め大きな追加金額が発生します。
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当社の場合
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・内装工事が始まる直前まで変更可能で追加変更 費用は発生しません。
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他社の場合
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・様々なクロスの品番、タイルの色等作業の効率性を優先するため、全て着工前に小さなサンプル帳から決めてしまいます。
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当社の場合
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・現在の家づくりにおける内装材(床、壁、天井)は ほとんど下地材は統一されています。
床の材料がフローリング貼り、コルク、ジュータンであっても下地材は耐水ベニア、合板(厚さ12/㎜) です。
壁、天井も仕上げがビニールクロス、板貼り、珪藻土系であっても下地はプラスターボード(壁12/㎜天井9/㎜)なのです。
従って下地が同じである以上、工事中仕上げが変わっても労力さえ惜しまなければいくらでも対応はできるものです。
・この工事段階でも予算調達はできます。
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実際の家づくりは、たくさんの疑問点や相談ごとがでてきます。
どんな疑問も気兼ねなくご相談ください。